学童保育とは


学童保育所は、留守家庭の子ども達が放課後や学校休業日に安心して過ごせる生活の場です。

子ども達は、自分をありのままに出し、自分の居場所を確保します。また、おやつを作ったり、友達と遊んだりしながら異年齢の集団の中で社会性を養い、自立心をはぐくんでいます。 

学童保育の位置づけ


 働くお母さんが増え、また「母子」「父子」家庭で日中が留守になるため、「カギっ子」になる子どもがたくさんいます。この子ども達のお父さんやお母さんは、誰もが子ども達の放課後の生活を心配しています。今日は何処で誰と遊んでいるのだろうか、良くない遊びに誘われてはいないだろうか、交通事故は、火の始末は……などと心配なことが沢山あり、「カギっ子」では親として安心して働くことができません。

学童保育は、働く父母達が互いに手を取り合って運営する『共同保育』から出発しました。「働かなければならない」「働きたい」といった必要性から、我が子の安全で豊かな放課後の生活を願う親たちが集まり、場所を探し、お金を出し合い、経験豊富で信頼のできる指導員を探し、父母達の手による運営を行い、今日に至りました。多くの困難や課題がありましたが、学童保育を支えてきたのは我が子を「カギっ子」にしたまま働いてはいけないという“責任”からでした。

施策的な側面から見ると、学童保育は児童福祉法の1998年改正施行時に明確な位置付けがされ、正式には「 放課後児童健全育成事業 」と呼ばれています。 法律内の定義を簡略化すると、小学生の保護者が仕事などで日常的に不在の場合、適切な遊び及び生活の場を与えて健全な育成を図るべき事業とされています。また、この放課後児童健全育成事業(=学童保育)は、社会福祉法にて第2種社会福祉事業に認定されています。学童保育所の呼び名は地域によってさまざまですが、最近よく聞くようになった「放課後児童クラブ」というのは、こうした法令上の動きに沿って厚生労働省が正式に用いている名称です。


これらの法律に基づいて、公立の学童保育所が設置・整備されている自治体もあります。しかしながら名古屋市においては、子ども達の父母が主体となって学童保育所を開設し、名古屋市独自の「 留守家庭児童健全育成事業 」からの補助金+親が支払う保育料などによって運営せざるを得ない状況にあります。

運営について


学童保育所の運営は地域の役職者と学童父母の代表から構成される「留守家庭児童育成会」が行うことに制度上なっています。しかし、実際は子どもの健やかな成長を願い、また安心して働けるように親達自ら学童を作り上げてきた歴史があり、我々父母が運営者ということになります。

 

運営費は名古屋市からの助成金+保育料によってまかなわれています。それでも十分とは言えないため、不足分を保護者の会による模擬店等の収益活動によって補っている状況にあります。詳しくは保護者の会ページを参照ください。

名古屋市の学童保育の現状


 名古屋市は学童保育を国が制度化した今日においてもなお、従前からの「留守家庭児童健全育成事業」を堅持し、名古屋市学童連絡協議会が毎年実施している「制度化を求める署名運動」の要求を採択しようとしません。このため、学童保育所の運営を私達父母が主体となり自主運営をすることが必要となっているのです。